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2016年2月20日土曜日

萬珍軒 玉子とじラーメン

実はまだ食べたことがなかったんですね。名古屋で有名なラーメンといえば、台湾とスガキヤと、あとはこれっていうくらいのメジャーどころでしょう。
何年もこの地域に住んでいて、なぜ今の今まで食べたことがなかったかというと、玉子とじラーメンっていうとこがなんだか食指が動かないのですよね。玉子とじの中華風スープだなんて、珍しくもない。どこへ行ってもありふれているし、自分でだって簡単に作れる。まあそこに、麺が入ってるっていうあたりが独自性の部分なのでしょうが、なんだかそれっていかにも名古屋っぽい。ほら、名古屋って、小倉トーストとか、甘口抹茶スパゲティとか、要するに、ありふれたものを二つ組み合わせて意外性を出すのが好きでしょう。たしかに名古屋にしかないものだけど、味の点ではどうってことがないというか、どっちかというとゲンナリする。この「萬珍軒」の玉子とじラーメンもどうせそんな類のものに違いないと思うと、わざわざ用事もない場所まで足を運ぶ気にもなれなかったのです。
ま、でも一度くらい、もののためしで食べてみようと。




萬珍軒 玉子とじラーメン ¥700

なるほどね。これは名古屋の人が好きそうな味だ。
このラーメンの根底には、何処となくだけど、「スガキヤ」っぽさがある。いやもちろん、あのいかにも人工スープでございといった白濁シャビスープとカツオダシのコンビっていうわけじゃない。全く違うラーメンなのだが、この油と玉子に頼りきったマイルドさと、結構に強い胡椒臭さが組み合わさって、どことなくあの名古屋人たちのソウルフードを俺に思い起こさせるのだ。

中華風玉子とじスープだなんて、場末の錆びれた中華飯店のありきたりなチャーハンにサービスで付いてくるような、そんな他愛もない代物を予想していたが、食べてみたら、この玉子とじはとっても滑らかで細やかで、舌に当たらない。かといって生のままではなくちゃんと火が通っているから、汁を濁すこともない。
これはなるほど、自分の家では作れないようなスープではある。
特筆すべきは、この極細麺だ。そうめんかっ!って思うほどほっそりした麺は、しかしながらとてもしっかりした噛みごたえがあって美味しい。これだけ細いのに、食べているうちにノビてきたりする気配は全くない。そして縮れがかっているので、この細やかな玉子のかけらを面白いくらいに持ち上げる。この麺は、とても良い。
しかしながら、いくら滑らかで口当たりが良いとは言っても、やはり玉子というのはダシではなく具である。それに、かなりの量の油が浮いている。俺はアブラ好きだけど、俺が好きなのは豚脂とか、あとは家系に乗ってる鶏油などの動物由来のアブラだ。この萬珍軒のラーメンにたくさん浮いている油は、殆どがゴマ油などの植物由来油である。これでは心が躍らない。
つまり、このスープは、時間をかけてよく煮込まれたダシの旨みではなく、玉子の半固形成分と植物油に頼りきってこのコク感を作り出しているわけだ。そこへ、胡椒が最初っから沢山振りかけられている。その辺りがどうも、安易な味の作りのように感じて、俺にスガキヤを彷彿とさせるのだ。

俺は「スガキヤ」は、どっちかというとマズいものだと思っているし、この地域に何年住んでもあんなものがソウルフードだとは思えないのだが、あの味に慣れ親しんだ人が、まあ全くタイプが違うラーメンだとは言え、この「萬珍軒」の玉子とじラーメンにシンパシーを感じるというのはなるほど理解出来るような気がする。
この萬珍軒の玉子とじラーメンは、あんなスガキヤみたいなチープな作りってわけではないし、普通に美味しいとは思う。だが、とりたててどうこうって言うものでもない。真似しようと思えば、ちょっとしたラーメン屋さんならばお茶の子サイサイで出来てしまうだろう。実際、これを真似したメニューを出す店もちらほらあるようだし、東京のほうにもこれの真似(かっこよく言うとインスパイアとなるだろうが)をしている店はあるそうだ。これを「名古屋ならではのラーメン」として全国区に広めようとしている流れを感じるのだが、よっぽど他になんにもないんだなあと勘繰ってしまう。(もちろん、そんなことはないのだ。こんな玉子とじラーメンなんかよりもよっぽど独自性があって、それこそ唯一無二だと俺が思うものは名古屋にも、一つ、ある。聡明な読者のみんななら多分おわかりかと思うが、そう、あれだ。)

今日の評価は:★★★ 3、です。

まあ、まずいとは言わないけれど、矢張りどうも自分は概して、名古屋の人たちの味覚とは相性があまり良くないようだ。

萬珍軒
名古屋市中村区太閤通4-38
営業時間
17:30~翌日2:00
定休日:日曜日、第3月曜日

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