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2016年4月10日日曜日

らあめん工房 雪濃湯(すーるーたん) 牛骨元味

「ラーメン」「牛骨ラーメン」「らあめん工房」と大きく書いてありますがどれも店名ではなくて、本当の店名は、その横にちっちゃ~く書いてある「雪濃湯」であります。
俺はとんこつくんであり、最高の豚骨ラーメンを求めて日々探索中なので、牛骨のほうにはあまり関心が無かったので、この店も食べたことがなかったのですが、とんぱーれ好きの知り合いがお気に入りだと言っていたので、とんぱーれの味をわかる奴がそう言っているんなら食べる価値はあるに違いないと思い、訪れてみました。しかしその知人も最初「らあめん工房っていう店が旨いよ」って言ってたから、なんのこっちゃ?と思いましたが、らあめん工房という前置詞が付く店といったら、ひょっとして雪濃湯のことかなあと思ったので、聞いてみたらそのとおりでした。なんとも紛らわしい看板ですよね。

しかし、普段は豚骨ラーメンを食べなれている俺にとっては、牛骨ラーメンなんてどんな味なのかどうにも想像が付かないものです。ここ近年はこの雪濃湯以外にも牛骨を使う店が増えてきたみたいだし、中には猪の骨でダシを取る店もあるようです。興味はあるけどもさすがにラーメンのためだけに豊田まで行くのもなんだし、それにやたらと糞ブロガーやら雑誌やらがヨイショしすぎていてなんだか気持ちが悪いので、俺は今のとこはパスしています。
ま、それは置いといて、牛肉なら親しみがありますけども、牛骨で作ったラーメンって、いったいどんなんでしょう。俺にとっては言わば、未知の領域の味です。期待と不安が高まります。



牛骨元味 ¥730

って、おい!こりゃあ、家系ラーメンじゃねぇか。これのどこが未知の味なんだよーっ!
白濁したスープに濃い口醤油のタレをあわせ、海苔、ほうれん草、薄くて広いチャーシュー、表面の油とくればこれはもう典型的な「横浜家系ラーメン」の形相です。まああまり詳しくない方のために横浜家系ラーメンとは何ぞやを説明したいのはヤマヤマですがとりあえずリンク先のヰキペヂアをご覧頂くということでよろしいでしょうか。
折角、牛骨で取った、今までに食べたことのないラーメンが食べられると思って期待したのに。これじゃあ、ただ単に、今やどこにでもありふれた家系ラーメンの、豚骨スープの部分を牛骨スープに置き換えただけじゃないか。いや、この表面の油も鶏油ではなくて、牛脂に変えてあるのか?そこまではよくわからん。でもなんか、ほのかにバターっぽい香りもするような気がするから、その可能性はある。

さてこのラーメンの中に、牛骨はどう生きているのか。
確かに、豚骨のねっとりしたあの匂いではなく、もっと独特の、言わば異国情緒を感じさせる匂いがする。豚骨の匂いが日本のラーメン屋の屋台を思い起こさせるとしたら、この牛骨の匂いは、台湾か東南アジアか、そのあたりの夜店のような雰囲気を漂わせるといえよう。別に、このスープにパクチーだの八角だのが使われているわけではないけども、そうではなく、動物系で、かつあまり食べなれていないような香りがするスープというのはなんとなく、そういうアジアっぽい雰囲気を醸し出すものなのではないだろうか。
味も、やはり豚骨スープのずとーんとした重量感に比べると、さっぱりと軽めの味わいである。それは別にダシが薄いというわけではなくて、しっかりとダシがあるのだけど豚骨に比べてくせがないというか、さわやかであるのだ。
しかし、だからといって、そんな牛骨のダシを、わざわざ家系ラーメンに使って、なんになるというのだ。
家系ラーメンっていうのは、そんなさわやかさとは対照的に、コッテリ濃厚で、タレもしょっぱく、食べたら喉が渇くほどの重量感があるものほど良いとされる。そんな家系ラーメンのスープにわざわざ、豚骨よりもさわやかで食べやすい牛骨を持ってきたって、これはただの劣化のようにしか感じない。とても牛骨スープの特徴を上手に生かしたラーメンとはお世辞にも言えないだろう。
それになんだかタレの味が微妙。このせっかくの牛骨を存分に味わうにはあまりにもしょっぱすぎるが、それは家系っぽさを出すためだろうからそこは目をつぶる。しかし、このねちっこい、絡みつくような甘ったるさはいかんともしがたい。なんで名古屋のラーメン屋ってたまに、こういうイヤミな甘ったるさを醸し出す店があるんだろう?こういうのが名古屋人好みなのかね?俺は、こういうの、嫌いだなあ。動物系独特のクリーミーな甘さ、ではなくて、みりんとか砂糖系の甘さだ。もしかして、砂糖ではなくて、果糖の一種なのか?
麺は、これは一般的な家系に比べるとだいぶ細い。これは牛骨のさわやかな味わいに合わせたのだろう。まあ間違ってはいないけど、このタレのくどさに合っているとは思えない。

うーん。結局、ただの「劣化家系もどき」のようになってしまっているなあ。これなら普通の、萬来亭とか爛々亭とか、しげ家とか、そういうオーソドックスに豚骨と鶏油で作った家系ラーメンの店に行ったほうがずっと美味い。わざわざ珍しい材料を使って劣化させてくるというその意味がわからん。せっかく牛骨ダシを作るのなら、もっとその牛骨の特徴をフルに生かせるスタイルのラーメンにすればいいのに。あ、ひょっとして、いい方法が思いつかなかったのかな?漠然と「牛骨の店をやりたい」というのだけが先にあって、さあ、どうしよう?と悩んじゃったというパターンかなあ?
とにかく、これは牛骨である必要が無い、もったいないラーメンだと思う。
折角深夜4:00まで営業している稀有な店だと思ったのに。これで美味かったらかなり使い勝手的にも良いんじゃないかと思いましたが、残念。肝心のラーメンがこれでは、ちょっと、ね。

今日の評価は:★★ 2、です。

まあ不味いってわけじゃないからなあ。味としては、フツー。

せっかくこの店を俺に教えてくれた友人に、一体なんと感想を言えばいいのだろうか。
ウソは言えないから、最初に否定的なことを言って、後にフォローを入れるのがいいだろうか。例えば「やっぱり俺は牛骨よりも豚骨のほうがしっくりくるなあ。だけども、たまには豚骨と違うってのも新鮮で面白かったよ」とでも言えばいいのかな。いややっぱり素直に、俺は好きじゃなかった、と言った方が言いか。こういうのって迷うよなあ。ま、訊かれるまで放っとこうっとw
あーあ。結局、味の好みってのは、人とは分かち合えないものなのだろうか。ある店が好きだ、という意見が一致しても、その他の店に関してはまた別だということだろう。仲の良い友人ですら、そうなのだ。だからラーメンオタク不特定多数に向けてせっせと文章を書いて一生懸命味の説明をしても、そんなもの、見る人には何の役にもたたないのではないだろうか。
であれば、役に立つものを書こうとするよりも、読んでただ単に面白いものを書くほうが、得策なような気がしてはきませんか。
別に俺のブログなんてやたらと文章長いだけで面白くもなんともないだろうけど、もうちょっと文章力上げるよう精進したいし、ときおりラーメン以外の刺激的な話題なんかも織り交ぜて書いていこうと思います。今後ともよろしく。

らあめん工房 雪濃湯 すーるーたん
名古屋市東区芳野3-9-22 西野ビル1F
052-979-7014
営業時間
12:00~15:00
18:00~翌日4:00
定休日:毎月、第1月曜~木曜

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