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2016年5月26日木曜日

くまどん ベトコンらぅめん

名古屋駅の太閤通口側、俗に言う駅西界隈にひっそりと佇むこのお店。名古屋のイマドキなラーメン好きの人達からは些か存在を忘れ去られている感もありますが、ここの「ベトコンらぅめん」というのが、ちょっと他にはない、一種独特の趣を持ったラーメンなのであります。
尤も、このお店についての記事もちらほらと見かけます。食べログはともかくとして、54歳児昔のブログにもありましたし、酉勃人まっちゃんも書いています。
とはいえ、いずれも数年以上前の記事であり、今でも健在に営業しているのかどうなのか、いまいち確信がなかったのですが、行ってみたらちゃんとやっていて、沢山のお客さんで賑わっていましたので、まあ一安心というわけです。

店内を覗くと、たくさんのお客さんがお酒を飲みつつ談笑しています。まるで居酒屋のようです。
ここにラーメン一杯だけを食べるために一人で入るのはやはり若干、ためらってしまうところもあるのですが、しかし一歩踏み入れさえしてしまえば、おばちゃんが笑顔で迎え入れてくれます。「うちはラーメン屋なんだから、どうぞ気兼ねせずに、ラーメンだけを食べていってくださいな」と仰ってくれましたので、我らラーメン好き人間も、あまり他のお客のことを気にせずに気軽に立ち寄らせて頂くことにしましょう。
名古屋駅から歩いて5分かかるかかからないかという地帯にあるのに、まるで別世界。古き良き田舎の、その地の人たちが集まる酒場、というよりもむしろこのおばちゃんの家に招かれたような、そんな温かなアットホーム過ぎると言えるほどの良い雰囲気の店内です。都会のギスギスした人間関係に翻弄されている人なら、ここへ来て温かな人間の心に触れ合うことで日ごろの疲れを癒すことができるのでしょう。都会の真ん中に残された、最後のオアシスなのかもしれません。


店外に張り出されているメニューです。どうでしょう。今風のお店ではないとはいえ、この立地で、基本のラーメンが550円というのは、素晴らしいと思いませんか。That's great.ラーメンはかくあるべき。最近は大衆食であることを忘却してしまった値付けのラーメンが溢れていてゲンナリします。かといって、安けりゃ良いというスガキヤ的チェーン店志向も極端だと思います。出来るだけ安く、しかし味は絶品に、というのがラーメンの基本理念だと思います。
基本の「らぅめん」はしお味というわけですが、今回はそのしおラーメンをベースにした「ベトコンらぅめん」です。
おばちゃん「ベトコンでいいね?」
とんこつ「はい。」
おばちゃん「うちのベトコン食べると、身体の調子がいいでしょ?」
とんこつ「はい!本当に。」
まあ実際に効果があるのかどうなのかはわかりませんが、確かに元気が出てきて、あまりイライラしなくなるような気がします。尤も、副作用として、寝付きにくいというのもあるにはあるのですがね。
さて皆さん、ベトコンラーメンといえば、モヤシとニラの炒めたやつがたくさん乗った、このような形相をしたラーメンを想像することと思われるでしょう。しかし、この「くまどん」のベトコンらぅめんは、まるで違っているのです。



くまどん ベトコンらぅめん ¥650

ええ~っ、これがベトコンラーメン?
見た感じ、よくある昔ながらの塩ラーメンに、ニンニクチップが浮いているだけだろう?と思いますよね。
しかし、食べてみてまた、ビックリなのです。

一口スープをすすれば、うぉお~~~~っ、強烈っ!!!
ものすごいニンニクテイストなのです。それも、火の通ったニンニクの柔らかい味ではなく、まさに生のままの、アリシンの凄まじい風味と辛味がガツンと、身体全体に響きます。ニンニクチップはむしろ、ちょっとした飾りのようなものですね。この強烈なニンニクの滋味は、スープにこそあり。
まるで見た目からは想像できないほど、ワイルドでパワフル、豪傑な味なのであります。単純だけど、一点突破型の面白味のある味。ここまで見た目と味が剥離したラーメンというのも珍しいでしょう。
それもそのはず、スープを丼に入れる前に、おばちゃんが生の摩り下ろしニンニクをた~~~っぷり、丼に入れてくれるのです。この摩り下ろしニンニクも市販品などではなく、写真では見えづらくてすみませんが、ミキサーの中に大量に作られてありますので、お店で一気に大量に作ったものであることがわかります。だからこそ、この新鮮で鮮烈なニンニク風味を思う存分楽しめるのですね。
このニンニクの強烈さといったら、例は悪いけどペヤングの「にんにくMAX」以上だ。あれもヤミツキになる食べ物でしたが、あれとか、以前発売されていたフリトレーの「にんにくマニア」スナックなどが好きな人は、絶対にこのくまどんのベトコンらぅめんも気に入るはずです。まさにヤミツキになるような食べ物であります。
確かにこれは、身体の調子がぐんぐん上がりそうなラーメンですね。食べていて、元気がわいてきます。女の子とヤる前にこれを食べるといいのではないでしょうか?いや、それだと匂いが強烈すぎて、嫌われちゃうかな?いや、女の子も連れてきて一緒に、これを食べればいいかもしれません。そうすればお互い、朝まで気持ちよく楽しめること請け合いです。

まあ、しかしその強烈なニンニクテイストを除けば、ベースになる部分は至ってオーソドックスな、いわゆる昔ながらの中華そばであるわけです。普通の鶏がら(なのかな?一説には煮干っていう意見もありますが)のスープに、かん水のそれなりに効いた、ちょっと柔らかな茹で加減の麺、至って中庸な食感のメンマ。タレも結構しょっぱめで、あのイヤな甘ったるさは全然ないけれど、化学調味料もそれなりに強く効いています。(化学調味料とニンニクって相性抜群なんですよね)
いや、チャーシューに関してはちょっと変わっていたかなあ。俺のだけかもしれないけど、味が二種類あった。脂身の少ない、よく味の染みた肩ロースっぽい肉と、脂身の多い、肉の食感を残したバラ肉。しかも、結構な量ありましたよ。こういうのは変化が楽しめて良いですね。昔ながらっぽいお店にしては珍しいと思います。尤も、ただ単に、昨日作った分と今日作った分で味が違っていただけかもしれません。それが偶然俺のところで切り替わったというだけかもしれないですが。(そしてこのバラ肉のほうですが、これからの季節につき物の、ちょ~~っち、危なげな香りがしたような気がするのはまあご愛嬌といったところでしょうか。俺くらいになるとこの程度ではなんともありませんが、まあ胃腸のデリケートな方は控えたほうが無難かと存じます)
しかし、よくありがちな中華そばとはいっても、少なくとも出来合いなんかじゃなくて、ちゃんとお店でスープ作っているわけですし、巷に溢れるチェーン店大陸系の中華料理店で出てくるような工業的ラーメンでは決してなく、単純ではあるが丹精を込めて作られた味であります。純粋にそれを味わいたい方は、「らぅめん(しお味)」か「しょうゆらぅめん」を食べてみるといいでしょう。これはこれで、今風の味ではないけどもなかなか趣があって良いものです。
但し、多分だけど、このお店の名前を看板にした「くまどんらぅめん(トンコツ)」というのは、止めといたほうがいいような気がします。いや、俺もまだ食べてないんだけど、ほら、奥のほうを見ればわかるけど、寸胴が1つでしょう。醤油、しお、味噌まではタレを変えるだけで同じスープでいけるでしょうが、豚骨となると・・・まあお察し下さい。俺はこういう人情味のあるお店は好きなので、出来ればこのお店を嫌いになりたくはありません。したがって、今後もこのトンコツ味の「くまどんらぅめん」「くまどんベトコン」は注文しないことと思います。

まあこの、しお味ベースの「ベトコンらぅめん」、単純な味ではありますが、この強烈なニンニク味が病みつきになる、そんな魔力を持ったラーメンであります。なによりも、おばちゃんの優しさがたっぷりと込められた、心温まる味なのです。ラーメンに限らず、食べ物ってのは結局、心が一番大切なのですね。寂しいときや、辛いとき、「くまどん」に寄って、おばちゃんと他愛も無い話をしながらこの「ベトコンらぅめん」の強烈なニンニクテイストを味わえば、いつの間にか悩みも忘れて、元気が湧いてきて、また明日から頑張れるような、そんな気がしてくるのではないでしょうか。
「とんぱ~れ」のようなスペシャルな味というわけではないけれど、この「くまどん」の味も、食べ物を通じて相手の心がひしひしと伝わってくる、そんな人間味に満ち溢れた味なのです。

今日の評価は、面白味と人情味を加味して:★★★★ 4、にしときましょう。

人によっては、こういうのは苦手だっていう人もいるかもしれません。確かに、ちょっと入りにくい感じも無きにしもあらずですし、イマドキの、良く作りこまれた味のラーメンというわけでもありません。
でも、ここへ来れば、本物の人情に出会えること請け合いです。「まつ子」のようなハリボテの演出ではない、本物の、古き良き時代の人間の心が、ここにあります。


くまどんラーメン
愛知県名古屋市中村区椿町8-11
18:00~23:00
定休日:日曜、祝日、水曜

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